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女医 大森真帆のコラム

女性の2人に1人が発症!?
膀胱炎の原因と正しい治し方(監修記事)

2018/11/28

今ではテレビでも膀胱炎に対する市販薬のコマーシャルを目にすることがあります。

膀胱炎は女性の2人に1人が経験するという、ありふれた病気です。多くは1週間以内に改善しますが、膀胱炎になっている間はトイレが気になったり、不快な症状を我慢したりと苦痛の多い病気でもあります。膀胱炎の原因は何なのでしょうか?また、その治療法について説明します。

膀胱炎の種類と原因

膀胱炎はまず大きく2つに分類されます。

単純性膀胱炎

単純性膀胱炎に該当するのは下記の1~3の条件のすべてを満たすものです。

  1. 尿路に構造的・機能的異常を認めない
  2. 患者が免疫機能に影響を及ぼす疾患を有しない(コントロール不良な糖尿病、慢性腎臓病、その他の易感染状態など)
  3. 妊婦や高齢者・小児ではない

単純性膀胱炎の多くは若い女性がかかることの多い急性単純性膀胱炎のほかに、慢性単純性膀胱炎や急性出血性膀胱炎があります。

急性単純性膀胱炎

急性単純性膀胱炎では突然、排尿痛・頻尿・残尿感といった症状が現れます。若い女性に多く、ほとんどが大腸菌による感染症です。女性は男性と比べて尿道が短いため、容易に細菌が入り込みやすくなっています。加えて、水分を控えたり、トイレに行くのを我慢したり、体を冷やすなどの条件によって発症します。

<治療方法>

病院では、大腸菌に効く抗生剤が処方されます。そのほかに症状が強い場合には、症状を和らげる漢方薬などが処方されます。

軽いものであれば、水分を多くとって、頻回にトイレに行き、体を休めることで改善することもあります。

慢性単純性膀胱炎

慢性膀胱炎は、膀胱の炎症が継続した状態です。多くは閉経後の女性にみられ、原因は細菌感染症がほとんどです。急性膀胱炎と比べると、症状は軽いことが多く、症状はあっても病院に行くほどではないこともあります。寝不足や風邪を引くなど免疫力が低下するような状態になると、急性膀胱炎のように症状が強くなることもあります。

<治療方法>

症状がある場合は、抗生剤の治療を行いますが、無症状の場合は何もせず様子をみることもあります。

急性出血性膀胱炎

急性出血性膀胱炎は膀胱炎に炎症を起こして尿に血液が混じった状態を指します。膀胱はもともと血流の多い臓器で、膀胱の壁には多くの血管があります。これらの血管が炎症により傷つくと、尿に血が混じります。

原因には細菌性、ウイルス性、放射線性、薬剤性などがあります。出血性膀胱炎の原因となるウイルス感染の代表はアデノウイルスです。放射線性の出血性膀胱炎は、前立腺がんや子宮がんに対し、放射線治療が行われた際に発症します。レントゲンやCT程度の放射線ではおこりません。出血性膀胱炎の原因となる薬剤には抗がん剤や漢方薬、ペニシリン系抗生剤などがあります。

中には、持病や服用している薬の影響で出血性膀胱炎になる人もいます。例えば、血をサラサラにする薬を服用していたり、肝臓が悪くて血を止める成分が減っていたり、血管が弱くなる病気がある場合です。

<治療方法>

急性出血性膀胱炎は原因や出血の程度により、様子を見る場合から手術まで幅広い治療が検討されます。出血量が多い場合は、膀胱の中で血が固まって詰まったりしないように、尿道から膀胱に管を入れて膀胱内を洗います。そのほかに、出血が続いているときには膀胱内に内視鏡を入れて、出血部分を電気メスで焼く方法があります。この方法で止血ができない場合は、膀胱に行く血管を閉塞させて、膀胱の血流を減らす治療もあります。

複雑性膀胱炎

単純性膀胱炎に該当しないものは複雑性膀胱炎に分類されます。

急性複雑性膀胱炎

原因は急性単純性膀胱炎と同じく、細菌感染がほとんどです。ただし、原因菌は大腸菌以外に緑膿菌や腸球菌などの割合が増え、また腎臓や膀胱に別の病気があったり、基礎疾患の治療を合わせて行う必要があったり、妊婦だったりと様々な条件が加わるため、治療に難渋することもあります。

急性単純性膀胱炎と異なり、自然に治ることが難しいため、病院に受診する必要がある病気です。ただし、初めての膀胱炎の場合には急性単純性膀胱炎か急性複雑性膀胱炎かを自分で区別することは難しい場合があります。なかなか治らない細菌性膀胱炎が追加検査で複雑性膀胱炎と判明することもあります。

<治療方法>

細菌に効く抗生剤が処方されます。場合によっては複数の抗生剤を使用する必要があります。あわせて尿路系の病気の治療が必要になることもあります。

慢性複雑性膀胱炎

尿道カテーテルを入れていたり、治療の難しい尿路系の病気を持っていることで、細菌感染が慢性化した状態です。急性複雑性膀胱炎と同じく、特殊な細菌が原因の場合も多いため、原因となる尿路系の病気が治せない場合は治療に難渋します。

<治療方法>

基本は抗生剤による治療と原因の除去(尿路系疾患の治療や尿カテーテルの抜去など)を行います。尿路系の病気が治せた場合は自然に細菌感染も改善することもあります。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は聞きなれない言葉かもしれませんが、日本国内で約1万人程度の患者がいると推測されている病気です。膀胱の壁は内側から粘膜・間質・筋層の3層でできています。このうち、一番内側の粘膜が破壊され、間質の部分が尿に触れることで痛みの神経が刺激されます。そのため、尿がたまってくると下腹部が痛くなり、尿を出すと楽になるので頻回にトイレ行くことになります。間質性膀胱炎の原因は明らかでなく、ゆっくりと進行すること、血液検査や尿検査では診断ができないことから、診断がつきにくい病気でもあります。診断のためには泌尿器科で行うことができる膀胱鏡検査が必要です。

<治療方法>

間質性膀胱炎は原因がわかっていないため、根本的な治療がありません。

内服薬では症状を和らげる漢方薬などが処方されます。また、中には抗アレルギー薬が効く人がいるので、試されることもあります。

間質性膀胱炎の診断には膀胱鏡検査がありますが、間質性膀胱炎と診断がつけば、そのまま膀胱鏡を使って治療を行うことができます。1つは水圧拡張術と呼ばれるもので、膀胱の中に水をためて膀胱の壁を引き延ばし、粘膜の再生を促す治療です。もう1つはレーザー治療で、病気の部分を焼くことで粘膜の再生を促します。

放射線性膀胱炎

子宮がんや前立腺がんなどで下腹部に放射線治療を行った影響で膀胱に炎症が起きた状態です。放射線治療から10年以上経って発症することもあります。主な症状は出血と頻尿です。

<治療方法>

症状が軽度な場合は止血剤や排尿障害に対する内服薬で治療を行います。出血の量が多かったり、治療に難渋する場合には尿を別の場所に出すための尿路変更術などの手術が必要になることもあります。

膀胱炎の正しい治し方

症状が軽いうちに自然治癒させる

膀胱炎は薬による治療の有無にかかわらず、水分をたくさん摂ることが治療につながります。膀胱炎になると頻尿になるため、逆に水分を控える人がいますが、それでは膀胱内の細菌がいつまでもとどまり改善しません。

症状がつらい場合は早めに病院へ

治療の基本は病院受診です。病院では本当に膀胱炎なのか、ほかの病気はないかなどの検査が受けられます。また現時点では、抗生剤は病院で処方してもらうしか入手する手段はありません。基本は泌尿器科や腎臓内科ですが、それらの科がない場合は、内科などでも対応してもらえます。

市販薬では完治しにくい

膀胱炎には市販薬もありますが、これらは漢方薬であり、抗生剤ではありません。軽い膀胱炎の場合は市販薬を服用し、水分をとることで改善する場合もありますが、あくまで市販薬は病院にかかるまでのつなぎと考えましょう。

病院での検査方法と治療費の目安

膀胱炎のほとんどは細菌性膀胱炎であり、病院にかかるとまずは尿に白血球が存在するかどうか及び細菌がいるかどうかの検査を行います。症状があれば、受診料・検査・薬代はすべて保険適応になります。行われる検査の内容や処方される薬によって費用は幅がありますが、初日にできるすべての検査を行ったとしても3割負担で4000円程度、通常は2000円程度で収まります。

検査の内容は医師の判断になりますが、病院に行くときは通常半日ほど予定をあけておけば問題ないでしょう。

尿検査

尿検査では、「尿に細菌がいるか」「尿に白血球が混じっているか」「尿に血が混じっていないか」「尿に糖が混じっているか」などを調べます。 尿検査には「尿定性検査」と「尿沈査」の2種類があります。

「尿定性検査」は尿に試験紙を浸して検査をします。15分程度で結果が判明し、多くの病院で可能な検査です。

「尿沈渣」は尿の中の細かい細胞成分を調べる検査で、尿を遠心分離機にかけて細胞の多い部分を取り出し、顕微鏡で細胞や細菌を調べる検査です。機械と検査技師がいる病院では1-2時間で結果がでますが、小さな病院ではその日に結果が判明しないこともあります。

培養検査

培養検査は尿の中の細菌についてより詳しく調べる検査です。「尿沈渣」では、尿に細菌が混じっているかどうかまでしかわかりませんが、培養検査はその細菌が何という細菌なのかまで明らかにできます。さらに、どんな抗生剤が効くのかまで判明します。

より詳しいことがわかる培養検査ですが、病院では膀胱炎が疑われる人全員に行われているわけではありません。それは培養検査の結果が判明するまで数日、細菌の種類によっては2週間ほどかかるためです。尿検査ではその日に結果が判明するので、結果を見て薬を処方することが可能ですが、培養検査はその日に結果がわからないので、とりあえず検査を提出して、予想される細菌(多くの場合は大腸菌)を想定して薬が処方されます。培養検査の結果が出る頃には、ほとんど場合、膀胱炎は治ってしまっているので、実用的な検査ではありません。

免疫力が低下するような病気をもっている、膀胱炎を繰りかえす、抗生剤を服用しているのに改善しない、といった場合には検討すべき検査でしょう。

血液検査

膀胱炎のほとんどは尿道を介して尿に細菌がまじり、膀胱という限られた範囲で炎症を起こしているので、血液検査では異常がでることはあまりありません。それでも、膀胱炎の患者に血液検査が行われる場合は以下のようなことが予想される場合です。

  • 膀胱炎から腎盂腎炎に進行している場合
  • ほかの病気の合併が考えられる場合(免疫力が低下する病気など)
  • そのほかに腰痛や吐き気がある場合も腎盂腎炎の可能性があるので受診が必要です。
  • 薬の量の調整が必要な場合(腎機能障害や肝機能障害など)

多くの場合、膀胱炎だけであれば、血液検査は行われません。

まとめ

膀胱炎にはいくつかの種類がありますが、多くは細菌感染による急性膀胱炎です。治療の基本は水分摂取ですが、必要に応じて病院で処方して抗生剤を処方してもらったほうが早く治る場合もあります。特に血尿が見られたり、症状が強い場合、頻回に繰り返すときにはほかの膀胱炎になっている可能性があるので、早めに病院に行きましょう。

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